例えばこういう特殊な紙芝居を想像してほしい。
絵は全く用意されておらず、お話が語られるのと同時に描かれていく。
語り部と絵描きはそれぞれ別人で、絵描きはお話の内容をあらかじめ知らされてはいない。
語り部は一枚分のストーリーを読み終えると、一定時間待ってから次の分のストーリーを読み始める。絵描きはその待ち時間内で、読まれた通りの絵を一枚仕上げなければならない。
さらに、それを見ている客はストーリーに口出しする権利を与えられており、語り部はそれに応じて筋書きを柔軟に変えていかなければならない。これを観客が満足するまでひたすら繰り返す。